中古マンションを購入しましたが洗濯機を使用する度に水漏れが生じます。不動産会社には、物件全般の機能を確認して、不都合があれば買い手に説明する義務はないのでしょうか?

2012/10/05 不動産 by admin

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35年ローンで中古マンションを購入し、居住して4か月ですが、入居当時から洗濯機を使用する度に排水溝のトラップから水漏れが生じ、洗濯機の防水パンが水浸しになります。
マンションを販売した不動産会社に問い合わせ、現状を見に来てもらったところ、「これはそもそもマンションの構造自体の問題で、基礎のコンクリートと排水溝の入り口までの深さが同じなのでしょうがない。うちはあくまで中古物件を売っているだけであって、そもそもの構造に関してはどうにもできない。必要なら、お客さん自身で、洗濯機を高くする水道工事をしてください。」と言われました。
こちらとしては、そのような状況を知っていたらマンションの購入は見合わせたかもしれないので、事前に告知してほしかったと思います。
中古マンションを売る不動産会社には、物件全般の機能を確認して、不都合があれば買い手に説明する義務はないのでしょうか?
不動産業者は不動産の売買・賃貸借の専門家であるため、宅建業法により不動産の物理的・法的性質のうち特に重要な事項については説明する義務を負い、説明の前提として自ら調査を行う義務も負っています。
しかし、ご質問にあるような排水設備の不具合については、業者が知っていた場合を除き、一般に調査・説明義務の対象とはなりません。
もっとも、排水設備に不具合があれば、マンションが通常有する性能を欠いているといえるため、民法が定める瑕疵担保責任に基づき、修理工事の費用を業者に請求することが出来ます。

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