自宅を増改築したら間もなく雨漏りが…。どうしたらいいでしょうか?

2012/11/26 不動産, 特集 by admin

特集法律相談例不動産の法律相談例

今年の4月、私は娘夫婦と同居するために、自宅を増改築しました。
ところが入居後間もなく改築した部屋の壁にしみが発生し、雨漏りがあるようなのです。
そのうえ、居間の床もでこぼこしているような気がします。
大工さんはすぐに来てくれましたが、どこが悪いのか分からない状態です。
このような状況なので工事の残代金も未払いのままです。
どうしたらいいでしょうか?
まず、部屋の壁にしみが発生したり、どこかに雨漏りがあったりするうえ、床もでこぼこしているということであれば、工務店に対して、これらの瑕疵の修補を請求することができます。
但し、この請求は、原則として引渡しを受けてから5年あるいは10年以内にすることが必要とされています。
具体的には、本件のように建物の場合、鍵を受け取ったときから5年あるいは10年以内に請求しなければなりません。
一方、工事の残代金の支払いについては、瑕疵の修補と引き換えにすれば足ります。
次に、こうした紛争の解決手段としては、裁判所に対し、工務店に瑕疵の修補を求める民事訴訟を提起したり、民事調停を申し立てることももちろん可能ですが、より迅速な解決を望むのであれば、建設業法に基づき各都道府県に設置されている建設工事紛争審査会という紛争処理機関を利用することも1つの方法です。
この審査会の利用を申請すると、早い時点で建築士や弁護士が加わった審査委員による実地検証が行われ、壁のしみの原因を追究したり、改善方法を考えたりするほか、話し合いの仲立ちもしてくれます。

タグ: 

神奈川県弁護士会・港都綜合法律事務所